楽曲「漂流者」書き直し。
今日のブログで、ASKAからの突然の発表―。
来る、10月25日リリース予定のアルバム「Black&White」の中の楽曲「漂流者」を、
なんと!
『全取っ替え』したそうだ。
実は、昨日の「っと。」というタイトルで書かれた投稿の中に、
「まだ歌入れを終えていないあの曲の歌詞を、書き直し,したくなるわけです。
作品に完成はありません。
時間のある限り、やってしまうもののようですから。」
…と、そのことを示唆するような一文を記載していた。
すべては、「Black&White」を綺麗な円にするため…と、
確固たる、自身の音楽に対するポリシーから発せられた言動だ。
ASKAのような音楽に特質な才能を持つものにとって、
決して、納得…もしくは完成という終着点はないのだろうが、
このアルバムが店頭に並ぶにあたり、約1ヶ月前のこの時期に及んでなのである。
かつて、インタビューにおいて、
「作詞を書くのに、人よりも時間を要す」と語っていたことがある。
しかしながら、あの事件後からの彼の周囲を取り巻く環境の中で、
彼自身何かが、身体の奥底から湧き出る感覚が絶え間なくあるのではないのか。
いや、湧き出るというよりも、「突き上がる」と言った方が近しいかもしれない。
既にネット販売が決定しているショップの商品説明欄(楽曲一覧)には、
「漂流者」として最終曲を飾っている。
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アルバムの大トリ(※カナ表記が正)を飾る楽曲は、「漂流者」から
「石の風が吹く道」に差し替えられることになった。
あ…でも、全14曲予定なので、まだ未発表の楽曲がラストに来る可能性もあるとすれば、
当該曲が最後とは限らない…か。
---(以下、抜粋)
石の風が吹く道
「さあ行こうか」 そう思えばそれが始まりだ
どっち向いても決まりごと なら真ん中を行こう
誰かがどこかで笑い飛ばしている
でも僕は僕の精一杯 ダメになるまで
石の風が吹く道を カッコつけながら
掃除機のような音の吹雪浴びながら
目の前に伸びた道を 歩くのは僕だ
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世界観を変えてみたくなったとASKA。
あくまでも、私感として、以下を書かせていただこう。
「漂流者」から連想される世界観は、『孤独』。
周囲の世界から離れ、独り世界を漂う。
私の中では、そんな言葉のイメージがある。
対して、
「石の風が吹く道」とは…。
孤独感とは少し意味が変わり。
周囲から感じる風は優しさを失い、固く、自身に当たれば痛みを感じる空間に存在する。
どちらにも、
傷つき、今の人生が「順風満帆」と行かないASKAがそこにいる。
アルバムタイトル「Black&White」の意味するところとは―。
今更ながらに、ASKAの心の奥深いところを探ってしまう。
「黒と白」。
表裏一体を示す、この言葉の意味には、「嘘と真実」が見え隠れしそうな、
そんなASKAの言葉マジックが潜んでいそうだ。
そして。
ASKAの楽曲たちは、直前まで進化を続けるー。