The Beatles …そしてチャゲ&飛鳥
私が『音楽』を語るに、Beatlesの存在は欠かせない。
彼らに出会ったのは、まだ物心も曖昧な4歳の誕生日を迎えた頃。
母方の叔母が聴いていた、1枚のレコードがきっかけだった。
まだ、邦楽すら満足に聴いていない年頃の小さな子が、
それはそれは魅了されて、来る日も来る日も楽曲を聴き続けた。
わがまま言って、譲り受けたそのレコードは、
今なお私の宝物として、私の部屋の棚に君臨している。
その頃彼らとしては、既に晩年期を迎えており、
数年後に「解散」などと、当時の私には難しすぎて、
当然のことながら、当時は全く理解などはできていなかった。
しかし、私の中で彼らが枯れることは決してなかった。
年々、物事が理解できる歳になるにつれ、
ますます彼らにはまり、夢中になったのである。
彼らは、他者とどこが違うのか?
音楽性、資質、メロディライン、音域、使用楽器…。
プラスして、個々の人間性や生き様、すべてが彼らの音楽になった。
近くて遠い、私にとっては正に神なる存在。
それを探るべくために、私は既に小学生の頃には、
洋楽邦楽、そしてジャンルも問わずにあらゆる楽曲をむさぼっていた。
そんな私が、ある日運命の出会いを果たした。
そう、かのデュオ…チャゲ&飛鳥である。
当時、彼らはまだアマチュアで、福岡第一経済大学の学生だった。
ラジオから流れ出た「飛鳥涼」の歌声は、私を一瞬にして捕らえ、離さなかった。
翌年夏、彼らは「ひとり咲き」でデビュー。
待ちに待った日の訪れだった。
---
好きなミュージシャンは多々いる。
Rolling Stones、Queen、Eric Clapton、Chicago、ABBA、Eagles、Carpenters…
Frank" Sinatra、Harry Connic,Jr、Nat King Cole、Ella Fitzgerald、Sarah Vaughan…
まだまだ、挙げればキリがない。
手持ちのCDも、実に全500枚は下らない。
でも、好きな "アーティスト" となると、これまた違う。
私がアーティストと唱えるミュージシャンは、The Beatles!
そして、CHAGE and ASKA の二者だけなのである。
C&Aの楽曲は実に面白い。
年代を経て、音楽的趣向とでもいうのであろうか、
使用する楽器が変わると共に、音域も拡がり、コード進行も複雑に、
実にバリエーションが豊富になってくる。
かと言って、そればかりではなく。
ある日突然とシンプルな物が生まれたりもする。
そんな様は、実にBeatlesを彷彿とさせる。
フォークと呼ばれた頃もあった。
しかし、彼らは次第にジャンルの幅を拡げ、ASIAの顔となった。
更にASKAは変化を続ける。
Balladist―。
これもASKAの称号の一つとなった。
それは、特異質な詞にある。
詞については、世界の名だたる名曲を優に超える才能がASKAにはある。
ある一つ、日本語の特権かもしれない。
ASKAの「詞」は「詩」であり、自由な展開を見せつける。
既に、詞だけで言葉は自由に踊り、風を興す力があるのだ。
パンドラの箱に隠された一つ一つの言葉の意味。
解けたあかつきには、あでやかに花が咲き、色がつく。
もはや、Beatlesに引けを取らない、珠玉のアーティストなのである。
(ちょっと贔屓目?…^^)
ASKAは、まだまだ進化の途にある。
いつか会いたいと願い、「待たせたねぇ~」の生声を待つ身としては、
いつになろうと、時が経つのもいとわない。
あの日に会うべくして出会った、アーティスト。
CHAGE and ASKA―。
John Lennon を亡くし、George Harrisonを亡くした今―。
今思うこと。
ASKAへ。
生きてください。
音楽は、自身で言われるように、あなたの天運です。
生きて、伝えてください。
あなたの心を―。
これからも、ずっと。