♪ MIDNIGHT 2 CALL
発売になったあの頃。
こんなに切ない歌があるのだろうかと、思わず涙した一曲。
それまで、男性が女性への切ない想いを、
こんな言葉で歌詞に認めるアーティストなんていなかったし。
男性の恋心も、こんなに胸が締め付けられるものなんだと知ったのがこの曲。
その時私は、すぐに飛鳥の辛い恋を書いた、真実の世界なのだと感じて。
「こんな時間に涙声
いきなりサビからじゃ わからないよ」
飛鳥の困惑した想い。
この一節で、ASKAの複雑な心が色濃く見えた気がした。
いきなりサビから…の歌詞があまりにも近くて。
とても、創作の世界ではないと。
「ずるいよ 君から去ったくせに…」
飛鳥の過去の恋を知ってしまった…そう思った。
そして、2010年ー。
セルフカバーとして、『君の知らない君の歌』がリリース。
♪MIDNIGHT 2 CALL が収録されていた。
ベストではなく、セルフカバーになったのには、ASKAの想いがあって。
多分、あの時に私が感じた、「"真実の世界"の恋人」に宛てた歌なのだろうと。
心のこもった、愛に溢れたアルバムに仕上がってましたもの。
そう思っていたけれど…。
ASKAが今、綴ってくれているブログに、そんな告白があって。
何十年も経ったのに。
過ぎた…遥か昔の恋なのに。
そんなASKAの恋に切なさが増して、キュンと胸が音を立てたのが聞こえた。
忘れられない、そんな若き日の恋ー。
私も少し大人になったころの、青春の一曲。